プリント基板設計での配線のコツ・注意点

概要

基板に回路を作ろうと思ったとき、主にユニバーサル基板かプリント基板のどちらかで作ると思います。
ユニバーサル基板は比較的に大きな部品を使った回路を製作するときにはとても有効です。
私の場合は、ユニバーサル基板に部品をできるだけ密集させながら配置してみて、
配線が短くなるようにソートしてから半田付けをするので、ほぼ部品の配置したサイズで回路を作ることができます。
しかし、表面実装の部品やピッチが違う部品を使おうとした場合にはユニバーサル基板では不便ですよね。
なのでプリント基板にすることによって、目的の回路専用基板を作ることができます。
ちなみに私は、プリント基板の設計にフリーでも使用することができるEAGLEというソフトを使用しています。
今回はプリント基板設計のちょっとしたコツと注意点などをまとめてみたいと思います。
内容は、別の基板設計CADでも同じことが言えるので、EAGLEだけに限らず見ていただけると思います。
なお、EAGLEの使い方などはとても詳しく説明してくれているサイトがあるので、そちらをご覧ください。
EAGLEによるプリントパターン自動作成

諸注意

この内容は管理人RAINがEAGLEを使う上で気をつけていることなどを記載したものです。
よって、内容は私が部活で先輩から教わった知識・技術や自己流など様々な知識・技術が織り交ざっております。
なのですべてが正しいという訳ではなく、配線をする人によって差や注意していることが異なります。
その点を考慮した上でご覧いただけますよう、よろしくお願いします。
また、この内容は間違っていると思われる内容がありましたら、そっとメールにてご指摘お願いします。

プリント基板設計で注意したい所

配線の角について

皆さんは配線を曲げたりするときどのように配線していますか?
私は基本的に、45度で曲げるようにしています。直角に曲げるなら45度・45度のように二回に分けて曲がります。
もちろん90度1回で曲がったほうが、配線のスペースは少なくて済みます。
しかしPCのマザーボードや、電化製品の基板を見てみますと、必ずといっていいほどに45度で曲がっています。
ということは、少しスペースが必要になっても45度で曲げる利点があるということです。
(利点がないのに無駄な事をしようとするのは、馬鹿か物好きぐらいです)
理由は、角を90度で曲げるとインピーダンスが変化するためです。
なので、できる限り45度以内の配線が望ましいといえますが、いちいち円弧で曲がるのは取り回しずらいので、
取り回しやすい45度で曲げるのが一番だと思います。
「高周波回路じゃないので、インピーダンスなんて関係ないからいいや」と思うかもしれませんが、
見た目もよくないですし、癖として45度で曲げるように心がけた方がいいと思います。

45度配線 90度配線

ベタグランドについて

皆さんは、グランドをベタグランドにしていますか?
グランドは電位の基準であり、できるだけベタにしたほうがいいと思います。
ベタグランドにしたほうがノイズに強くなるためです。
ですが、ベタグランドにしただけでは安心できません。
配線をするときに、グランドはいつでも基準であり、電位は等しいと思いますが、
実際には、電源の根元から離れれば離れるほど電位は変化してしまいます。
また、大きなベタが途中で細くなってまた大きくなる回路があったとき、
両者の大きくなっているベタの電位は等しいとは言えません。
細くなることによって、配線の抵抗によって細くなった部分で電圧降下が発生してしまいます。
よって、グランドはできるだけ根元に近い配線を心がける、グランドはできるだけ細くしない。
上記の2点を心に置いておいてください。

グランドの悪い例
・グランドの悪い例

履歴

[09/02/22] : 2項目掲載開始

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